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[ 展示会 ] 仏教と環境 特別展示 南方熊楠の森 <2004年7月号>

ショーケースに飾られた南方熊楠の資料

 本学深草学舎至心館2階研究展示館パドマにおいて、6月7日から龍谷大学「仏教と環境」特別展示「南方熊楠の森」が行われている。

 南方熊楠氏は、アメリカ、イギリスで15年に及ぶ民俗学などの研究生活の後、紀伊半島南部で生態調査を行った。また、明治政府が制定した、神社合祀令〔小さな神社や祠(ほこら)などを統廃合して森林を伐採すること〕に対して反対運動を行った人物でもある。

 この展示は、南方氏の和歌山県那智での生態系調査から神社合祀反対運動までの道筋をたどる。

 第一展示室のエコゾーンは「南方熊楠粘菌図譜」や「藻類プレパラート」などが展示されている。粘菌観察コーナーでは、顕微鏡で実際に粘菌標本を見ることができる。

 第二展示室の仏教ゾーンには、今回の展示で最も貴重で「南方マンダラ」として有名な「土宜法竜(ときほうりゅう)宛書簡」が展示されている。

 この書簡で、南方氏は仏教を基礎とする独自の世界観を表している。世界は様々な因果関係からなっていて、その全てを見通すことはできないが、多くの物事を一度に知ることのできる「萃点(すいてん)」と呼ばれる地点があることを示す。

 また、南方氏が植物学者の松村任三氏に宛てた書簡を柳田国男氏が冊子にまとめた「南方二書」や、彼の研究室を再現したコーナーもある。

 ビデオ上映も行われており、これらの展示を体感することで南方氏が歩いた那智の原生林の雰囲気を実感できる。

 今回の展示は8月1日まで行われており、開館は10時から16時まで。木曜日は休館で、入場は無料。

記事=井上  薫
撮影=椎木伶奈


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