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[ 講演会 ] 野中広務氏講演 <2004年7月号>

 6月25日、本学深草学舎3号館301教室にて法学部講演会「現代日本と自民党政治―保守本流の担い手が語る日本政治の過去・現在・未来」が行われた。

 昨年10月に政界を引退した元自民党幹事長・内閣官房長官野中広務氏が迎えられた。500人以上収容できる会場には多くの学友と一般来場者の姿が見られた。

 始めに、野中氏のご息女が本学文学部卒業生であることを紹介。本学と関わりが深いことを挙げ、本講演会に参加する喜びを述べた。

 続いて戦時中の軍隊生活に触れ、常に命の危険と隣り合わせた時代の生き証人として、戦争の恐怖・むなしさを訴え、時代が人間の全てを狂わせてしまうと自身の青春時代を振り返った。
  
 話は野中氏の政治との関わりに移り、戦後の青年団運動、町会議員、町長、また労働組合交渉、京都府副知事等を務め、地方政治と深く関わり、政治家としての経験を積み重ねてきたと語る。

 野中氏は地方の痛みや苦しみ、実情を知る政治家として、57歳で中央政治に進出。地方自治の経歴が買われ活躍、その後内閣官房長官まで歴任した。それに伴い、これまでに関わってきた内閣ごとにその時代と政治の関係を語った。

 最近の世情については、就職率の増加を評価する一方、増えているのは派遣業だけと指摘。短期雇用が増えているだけで安定性がないと批判し、中小企業の社長が自殺する現状が続いていると付け加えた。また小泉首相は、パフォーマンスだけで中身が伴っていないと非難した。
 
 最近の外交問題については9・11事件におけるテロ特別措置法、イラク派遣におけるイラク支援特別措置法など、今までの制止防衛の道を大きく踏み外すことに危機感を抱くと心境を述べた。
 
 最後に「私は常に引き際を意識している。これからの若い政治家のために、自ら退路を断つことで小泉首相に警告したかった。政党は政策が命であり、個人の顔で政治を行ってはいけない。個人が強くなるのではなく組織が強くならなければならない。」と一言残した。

記事=野村清公
撮影=渡邊淳一


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