本シンポジウムは「食の均質化が進む現代社会において、日本のカレーは食の均質化に対抗できるのか」という論点からカレーについての講演とディスカッションが繰り広げられた。 佛教大学社会学部教授の丸山哲央氏、フリーライターの河村研二氏、フォトジャーナリストの森枝卓士氏が講師として招かれ、本学社会学部教授の加藤剛氏が司会を務めた。 まず、3人の講師による講演が行われた。丸山氏はマクドナルド化の原理について「効率的な方法で欲を満たし、生活を便利にしてくれる」と説明した。また、「カレーはグローバルなものがその土地の特徴を取り入れたもの。その意味でカレーはマクドナルド化されていない」と主張し、カレーを均質化されずに個々の特性を持ったものととらえた。 続いて、河村氏は「日本のカレーはだしを使った、だしカレーだ」と述べ、だしカレーとスパイスカレーの違いを説明。さらに、自分のカレー店出店経験や各地域のカレーの特徴を紹介し、カレーの多様性を語った。 最後に森枝氏は「カレーは日本に入ってきたときからローカルなものとは無縁だった」と語り、カレーをローカルなものととらえる本シンポジウムの矛盾を指摘。その上で「マクドナルド化が進む現代社会ならカレーは対抗策になり得るかもしれない」と語り、日本のカレーに一つの可能性を示した。 休憩時間には特製カレーが配膳(はいぜん)され、多くの学友がそれをおいしそうに味わっていた。 ディスカッションは司会者の質問に講師が答える形で進行し、激しく論争する場面も見られ、最後には来場者が自分の家のカレーの特性を紹介する場も設けられた。
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