東谷氏は、過疎地の馬路村を再建したこれまでの試みについて、映像を交えながら語った。まず、馬路村農業協同組合に入ったころの話に触れ、「仕事に対して不満があった。ある晩、それを嘆いていたら、同じ高知出身の坂本龍馬に『何かやることがあるはずだ』と言われる夢を見て、それから考えが少しずつ変わった」と話した。 馬路村では、かつてユズを搾り汁として売っていたが赤字だった。東谷氏は一村一品運動に基づき、飲料「ごっくん馬路村」をはじめと したユズのブランド化を考案し、村独自の素朴さや手作り感は残しつつ、ユズ中心の村づくりを推し進めた。「現代の日本が重視する効率性から考えれば、馬路村は非効率の代表だが、そのような村でも観光客を喜ばせることはできる」と東谷氏は語り、村に対する熱意を伝えた。 また、マーケティングの側面からも地元での競争を避けるため大都心をターゲットにし、その結果03年にはユズ加工品だけで29億円超の売り上げを記録するまでとなり、現在1140人の村は独自の力で存続している。 「馬路村は町村を合併せず、村の自立宣言も行った。この小さい村でいけるところまでいってみようと思う」と東谷氏は最後に語った。 講演会終了後、東谷氏と大学院生らによるディスカッションが21号館404教室で行われ、今後の村の取り組みについて議論された。
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