本講演会は智光館にアフラシア平和開発研究センターの研究所が新設されたことを記念して行われ、講師には中央大学法学部猪口孝教授、本学国際文化学部濱下武志教授が招かれた。両氏は自らのアジア研究を基に講演し、司会は同センター長の長崎暢子氏が務めた。 まず、猪口氏が「アジア・バロメーター2004」の分析結果を基に、各国の政治状況、宗教などによって調査結果が異なることを紹介した。 猪口氏は「アジア諸国は表面的にはグローバリゼーションや親米主義を推進している。しかし、アジア・バロメーターの調査結果を見ると、反米意識がうかがえる要素もある」と指摘し、「日本は表面的な 情報だけでなく、アジア・バロメーターなどの調査結果を集め、分析していかなければならない。それを踏まえた上で、日本がアジアで取るべき態度を考えていくべきだ」と述べた。 続いて、濱下氏は非紛争社会における「交渉」「契約」「ネットワーク」の役割について東アジアの移民を例に説明した。 濱下氏はアジアの移民について「アジア諸国において、華僑をはじめとした移民がネットワーク形成に重要な役割を果たしている。彼らは中国と移民先の国の両方の視点からアジア情勢を見ることができる」と言及した。その上で、「さまざまな視点から現状を分析し、一方の考えだけでなく、お互いの主張を知った上で交渉することが大切だ」と述べ、相互理解の重要性を説明した。 講演後、懇親会が行われ、料理を片手に講演の内容について語り合う来場者の姿が見られた。
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