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[ シンポジウム ] ドラッグ・コートを日本に 実現へ向けて討論 <2008年4月>

▲ドラッグ・コートの現状を語るロジネック氏
=3月10日、本学深草学舎3号館201教室

 3月10日、本学深草学舎3号館201教室にて、国際シンポジウム「薬物依存症への新たな挑戦〜日本版ドラッグ・コートの可能性〜」の京都シンポジウムが開催された。同シンポジウムは龍谷大学矯正・保護研究センター主催で、ドラッグ・コート(※)への理解と日本での実現を目的として行われた。

 第1部では、アメリカのフロリダ州マイアミでドラッグ・コートの判事を務めるジェフリー・ロジネック氏による基調講演が行われた。ロジネック氏はマイアミでのドラッグ・コートを紹介し、自身の経験を踏まえて現状を語った。その中で、ドラッグ・コートの有効性について「アメリカでは、ドラッグ・コートにより薬物依存症者の犯罪率と参加者の再犯率は低下している」と述べた。

 ロジネック氏は、より多くの公的機関や法執行機関にドラッグ・コートへの理解を深めることを今後の課題として掲げた。「多くの機関の理解を得て協力関係を強化すれば、地域内でのサポートが生まれ参加者へより良い治療を提供することができる」とドラッグ・コートの可能性を語った。

 第2部では、「日本版ドラッグ・コートの可能性」をテーマに問題提起がなされた。本学法務研究科の石塚伸一教授や国立精神・神経センターの嶋根卓也氏など4人が、それぞれ日本でのドラッグ・コート実現について意見を述べた。

 その中で石塚氏は、現在の日本の法律が薬物乱用者には刑罰を軽くし、本来治療が必要な薬物依存症者に対しては重い罪を課す傾向があることに苦言を呈した。「薬物乱用は犯罪で、薬物依存は病気だという認識を持つことが日本でのドラッグ・コート実現への第一歩になる」と語った。

 その後、問題提起へのロジネック氏によるコメントや参加者からの質疑応答が行われ、シンポジウムは終了した。

※ドラッグ・コート…薬物関連事犯で逮捕された薬物依存症者に治療を提供し、社会復帰を促すアメリカの裁判制度。ドラッグ・コートへの参加は任意であり、参加が決定すると1年以上の治療プログラムが参加者に与えられる。
記事=畑中知佳
撮影=小島未来


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