江南教授は89年から本学に勤務し、90年に本学理工学部教授に着任した。また、里山学にも精通しており、「龍谷の森」里山保全の会代表世話人に就任している。退職後も、代表世話人として活動を続けていく。 「里山が育んだ里山文化」と題された同講演は、里山に育つ食用植物の紹介から始まり、写真や江南教授が描いたスケッチを使って瀬田地域に生息する植物を解説した。瀬田丘陵の植物の移り変わりの様子から、江南教授は「里山には定義はなく人の手が入って変遷する」と語った。 里山の殖産を支えた植物の紹介では、江戸時代の農業や植物文化を中心に講義が進められた。宮崎安貞の『農業全書』は作物の栽培法が中心であるのに対し、貝原益軒の『菜譜』は植物の調理法が主に記されている。江南教授は、二つの書物から今ではあまり食されない植物がどのように栽培され、食されていたか説明した。 また、ロンドンのKew Gardenという植物園やイギリスの里山にも、日本の里山植物が多く存在していることを語った。加えて、海外と比べ日本の資本家の活動不足についても言及した。 講義が終了すると、大津市役所から花束が贈られ、盛大な拍手とともに記念講演は終了した。その後、3号館地下食堂にて江南教授が持参した里山で採れる植物を使った料理が振る舞われた。 江南教授は、本学について「研究者の自由を保障するすばらしい大学。学友や職員ら全員が自信を持って本学の良さをアピールすべき」と語った。また、学友に対して「もっと誇りを持って未知のことに挑戦してほしい」と激励の言葉を送った。
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