まず鍋島教授は、今回のテーマを「出遇いと別れ」ではなく「別れと出遇い」としたことについて触れた。「別れたからといって終わりではない。別れるからこそ、大切なものを感じ取ったり、学んだりすることができる」と語った。 次に親鸞聖人と、妻である恵信尼(えしんに)について話した。親鸞聖人は恵信尼と越後で出会ったとされる。しかしその後、恵信尼は故郷の越後に戻り、親鸞聖人と離れて暮らすことになる。その後、親鸞聖人が亡くなったという知らせを受け、恵信尼は若いころの夢の話を手紙に書いている。鍋島教授は「その夢に親鸞聖人が仏となり、現れたことによって、恵信尼は親鸞聖人をただの人とは思わなかった。離れていても親鸞聖人と恵信尼は深く尊敬し合っていた。人間の愛情において、最も大切なことは尊敬するということ」と話した。 また、鍋島教授は恵信尼の手紙『恵信尼文書』を取り上げて「恵信尼は親鸞聖人と浄土で会えるため何の心配もしていないと記している」と述べた。「二人が同じ方向に向かっていくことによって、より愛情は深まるのではないだろうか」と愛情について話した。 続いて、鍋島教授は自身の母について語った。「若い時何げなく聞いていた母の言葉が、私への深い愛情だったのだとしばらくしてから気付いた」と話す。また「母の死などの苦しい時期に『み仏はおわします』という言葉を深草学舎で見かけた。この言葉にあるように、私たちはみ仏に抱きかかえられている」と話した。 最後に、鍋島教授は「今回のテーマを、自身の人生になぞらえて考えてほしい」と来場者にメッセージを送り、講演会は終了した。
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