森には、多くの生物がいる。その中でオオタカはこの森のシンボルとされている。国内では、あまり見かけない鳥が、この森では観測できる。また、植物に目を向けると、うなだれたように咲く淡桃色の花ササユリや、淡黄緑色で唇弁は白っぽく紫の斑点が特徴的なシュンランなどが咲き、季節ごとに変わる森の景色に瀬田学舎に通う学友を飽きさせない。 大学側はこの森で研究を行っている。そのため、森にはさまざまな研究施設が存在する。 森を観測するために建てられた森林観測タワーや、おがくずを利用したバイオトイレ。森の中には、川が存在しないため水が出るところがない。そのため、土地調査などを行い井戸を完成させるなど、精力的に活動を行っている。この中には学友がかかわっているものもあり、森は実習の場としても活用されている。 このほかにも地域の人たちとともに森の保全に努めるなど連携を高めている。地域の人たちが作った堆肥(たいひ)を研究に使用している。 里山学・地域共生学オープン・リサーチ・センターの宮浦富保センター長は、人が森と接する機会が減りつつあることを懸念している。「現代社会は人工物だらけで空間では経験できるものが限られる。自然の圧倒的なパワーのあるところに行くと驚きとともに、たくさんの視点が生まれる。森を通じて学べる大学も珍しい」と語る。 龍谷の森には多くの自然が今なお残っている。一度、森に訪れてみてはどうだろうか。私たちに問い掛けてくるものが多いかもしれない。
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