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[ 瀬田 ] 近江八景の一つ 瀬田の夕照 <2008年4月>

 社会学部、国際文化学部、理工学部が置かれている本学瀬田学舎は、滋賀県大津市にある。大津市には多くの史跡や名勝があり、この地が歴史によって育まれてきたことを物語っている。今回はその歴史の中から「瀬田の夕照(せきしょう)」について紹介する。

 「瀬田の夕照」は近江八景の一つとされる。近江八景とは、琵琶湖南西岸で見られる八つの優れた景観のことである。室町時代後期に、京都や近江に来住していた僧侶などにより、近江の景勝が見出されたことが始まりとされている。瀬田の夕照のほか、「石山の秋月(しゅうげつ)」なども近江八景に数えられる。

 瀬田の夕照とは瀬田川に架かる瀬田の唐橋が夕日に照らされる様子のことをいう。この様子は江戸時代、『東海道五十三次』で有名な浮世絵師、歌川広重が版画として残しており、その中では春の夕焼けが照らし出す瀬田の唐橋と湖岸の情景が描かれている。

 瀬田の唐橋は『日本書紀』にも登場する歴史の深い橋だ。琵琶湖から唯一流れ出る瀬田川は、軍事、交通において要所とされていた。そのため、「唐橋を制する者は天下を制する」とも言われ、何度も戦場となり、倒壊と再建を繰り返し現在に至っている。

 また、夕照にちなんで瀬田学舎では、毎年夏に夕照コンサートが行われている。このコンサートは、音楽を通し地域住民と学友との交流を図ることを目的としたものだ。本学吹奏楽部や地元の学生など多くの人が集い、日ごろの練習の成果を披露する。

 今回紹介した夕照や唐橋以外にも、大津市には多くの歴史がある。暖かくなったこの季節に、歴史を訪ね歩いてみるのもいいだろう。

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(谷口真理)


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