政府が成人年齢引き下げを検討し始めた。もし18歳以上が成人ということになれば、多くの法令が見直しを迫られる。この改正案が可決されれば、大学生は全員、大人として扱われることになる。
学生を象徴する言葉に、モラトリアムというのがある。猶予期間という意味だ。ここでは肉体的には成人していても、社会的義務、責任がない時期のことをいう。この時期こそ、多くの経験を積むチャンスなのだ。 大学ではサークル活動や留学、ボランティア活動など、今まで経験しなかったことに触れる機会が多くなる。一方、授業以外はほとんど家にいるという人もいるだろう。大学生の自由な時間を利用して何事にもチャレンジすることが、正しい大学生のあり方のような気がする。 社会から成人と認められると、多くの権利が発生し、それと同時に義務も多くなる。「もう大人なのだから……」、この言葉を受け入れられない若者も多く存在する。 「大人とは裏切られた青年の姿である」と語ったのは太宰治だ。本当の意味で大人になるには、多くの経験が必要になる。政府が検討している、成人年齢引き下げについての賛否は人それぞれだろう。しかし、私たちがやるべきことは、いつから大人になるのか悩むことではない。どのような経験を積んで大人になっていくかが大切なのだ。 新しい経験は常に不安が伴うものである。しかし、そのぶん多くのものが得られるはずだ。経験は自分を大きく成長させる。その延長線上にあるのが大人という存在なのではないか。
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